西葛西の歯科医院、なかの歯科クリニック

お知らせ

2018/07/21
診査、診断の重要性①
治療において、診査、診断はとても重要なステップです。患者さんが初診で来院した時に、歯が痛い、揺れる、沁みる、歯肉から出血する、腫れる、顎が痛い、開かない、がくがくするなど様々な症状があります。これらの原因が、歯の中の神経の炎症なのか? 歯の周りの歯肉なのか? 歯の周りの歯槽骨なのか? 顎の関節なのか? 咀嚼筋肉なのか? 咬み合わせなのか? 歯ぎしり食いしばりなどの異常咬合力なのか? など種々の因子が考えられます。それらに対する治療方法は、まず診査をし、診断をした上で決まります。特に、歯を削ったり、歯の神経を取ったり、歯を抜いたりなど不可逆な治療をするときには慎重な対応になります。急性炎症や複合的な因子から、初回の診査で診断がおりない場合もあります。お薬を処方したり症状の経過を見ながら、さらなる精密診査を行う場合もあります。原因がはっきりしない場合は、消去法で考えられる原因を一つ一つ治療しながら削除していく場合もあります。患者さんの認識と歯科医師側の診断が一致しない場合もあります。大切なのは歯の神経を無用に取らないことです。神経を取れば一時的に痛みは取れますがその歯の寿命は確実に短くなります。沁みたり、痛い症状が必ずしも歯の神経の炎症でない場合がたくさんあります。昔は神経を取り、根の治療後、全周を削って銀歯のフルクラウンを被せる治療が頻繁にありました。その結果、数年後に根に膿が溜まったり根が割れたり、再治療をしなければならない現実が多く見受けられます。できるだけ歯を削る量を少なくする、できるだけ歯の神経を取らないことが、歯の寿命を長くします。歯を抜かなくてもよい、やり直しをしなくてもよい治療をするためには、その歯だけでなく、衛生状態、エックス線、咬み合わせなど、口腔内全体を診査して診断をした上で治療を開始することが大切です。
2018/07/02
開院25周年&医療法人社団ホワイトティース
平成30年7月にて、なかの歯科クリニックは開院25周年を迎えました。皆様のご愛顧のほど誠にありがとうございます。そしてこれを機に、「医療法人社団ホワイトティース なかの歯科クリニック」として新生バージョンアップいたしました。今後ともさらなる地域医療貢献に努力精進していきたいと思います。ささやかではありますが、日ごろの感謝の意を込めて、7月17日~9月にかけてご来院の方々に抽選くじなど粗品をご用意しております。スタッフ一同心よりお待ちしております。
2018/06/27
歯を抜かない方法⑤
歯を抜かない方法シリーズ最後です。5、歯冠歯根比劣化は、歯冠長と歯根長のバランスが悪い状態です。正常ですと平均的には、歯冠の長さは約10mm、歯根の長さは約20mmで、歯冠歯根比は1:2のバランスになります。つまりお口の中に顔を出している歯冠は、骨の中に埋まっている長さ2倍の歯根により支えられているのです。海に浮かぶ氷山をイメージしてみてください。このどっしりしたバランスのおかげで強い咬合力に耐えられるようになっています。また咬合力が強くかかる奥歯になるにしたがって歯冠の幅は大きくなり、それに付随して歯根の数も前歯1本、小臼歯2本、大臼3本と本数が増えていきます。絶妙なバランスを維持しています。ところが、歯周病が進行し歯槽骨が溶けてしまうと、歯冠歯根比は1:2ではく、1:1、2:1と劣化していき、歯の動揺が出てきます。著しい動揺と痛みを伴う場合抜歯に至ることになります。歯を残すことは咬合機能の維持だけでなく、咬合時の歯根膜感覚受容、脳神経への伝達、脳の活性化につながります。また偏頭痛、肩こり、腰痛など様々な不快症状の予防になります。定期健診と早期治療を心がけていただくことが大切です。
2018/06/11
歯を抜かない方法④
さらに続きです。4、歯の位置異常は、歯の重なり、捻転ねんてん(ねじれ)、挻出ていしゅつ(伸び出し)、傾斜、など本来の歯の位置から逸脱している状態です。矯正をすれば抜かないで済むケースは多いですが、患者さんが矯正を望まない場合そのままの位置で治療をするか抜歯で対応することになります。歯の重なりは、見た目や歯ブラシの難さの問題はあるにしても、抜かなければならないということはありません。捻転(ねじれ)についても同様と考えてください。問題は挻出(伸び出し)です。挻出は、咬み合わせの面の不揃いを生じ、咀嚼能力、顎関節に大きく影響を与えます。またその歯だけではなく他の歯にかかる荷重負担も増すため、治療して揃えた方が良いことが多いです。具体的には、歯冠を短くしてクラウンを被せることで解決できればベストです。しかし歯の挻出と共に歯槽骨も一緒に挻出していることが多く、そのままでは適正な長さのクラウンが入れられない場合が多いです。この時は歯周外科手術を行い歯槽骨を少し削除して適切な歯冠の長さを回復します。そして過度に挻出しているため歯周外科をしても無理な場合には、やむを得ず抜歯の判定をします。挻出の状態は臨床上とても頻繁にあります。咬み合う反対側の歯を抜歯して放置された場合です。咬み合う歯を失った歯は相手と咬み合うまで歯槽骨から伸び出してきます。抜歯された歯側の歯肉に咬み込んでいることもあります。ですので抜歯後の放置はしないことが重要です。最後に、傾斜についてですが、これも挻出と同様に頻繁にあります。抜歯されて放置された両隣の歯は、共にそのスペース側にに倒れ込んできます。抜歯されたスペースは本来の歯のスペースよりも小さくなってしまい、ブリッジ、インプラントなど治療をする際の障害になってしまいます。本来の幅のクラウンを入れるために部分矯正を行うことが必要になってきます。いずれにしても1本の歯と言えども失うことで全体の咬み合わせが崩れてしまい治療が複雑化しますので、歯の神経を取らないこと(歯根破折により抜歯に至る)が元を正せば基本的に重要なのです。
2018/05/21
歯を抜かない方法③
前回のさらに続きです。3、歯周病は、歯肉炎、軽度歯周炎、中等度歯周炎、重度歯周炎の4段階に分類されます。歯肉炎は、歯垢の付着により歯肉に限定して炎症が起こっている状態です。歯肉は赤く腫れて出血しやすいですが、通常痛みもなく、丁寧なブラッシングや見えている範囲の歯石を除去すれば簡単に治ります。抜歯する必要もありません。軽度歯周炎は、歯肉だけでなく歯根の周りの歯槽骨が1、2mm程度溶けてしまっている状態で、同様に赤く腫れて出血しやすい状態です。歯槽骨が溶けていますので、歯周ポケット(歯と歯肉の境の溝)の深さが正常値3mm以内を超えて、4、5mmになっています。歯肉の中の見えないところまで歯石が付いていますので、なかなか自分自身ではなぜ痛むのだろうと認識しづらいです。歯肉炎同様に丁寧なブラッシングと歯周ポケット内の歯石除去で治ります。抜歯の必要もありません。問題はここからです。中等度歯周炎は、歯槽骨が半分程度溶けて、歯周ポケットも6mm以上となり、出血、排膿、腐敗臭、歯の動揺、自発痛、咬合痛が継続し、日常生活にも支障をきたし始めます。歯石も麻酔をしないと取れないほど深く硬くこびり付いており、歯石除去だけでも数回に分けて少しずつ処置していかなければなりません。それでもまだ抜歯は必要ありません。ですがその先の予後によっては抜歯の判定に至る場合があるボーダーライン上にあります。歯石を取ることによって腫れていた歯肉は正常に戻り、本来の3mm程度の厚みに戻り安定します。と同時に、半分程度溶けてしまった歯槽骨の形に沿った歯肉の形になります。つまり根が半分ほど見えている状態になります。その結果、沁みが増したり、物が詰まりやすくなったり、虫歯になりやすくなったり、きちんと丁寧にブラッシングをしていかないと、歯根表面に残った歯垢によりすぐに炎症が再発、悪化してしまいます。歯根表面の露出面積も大きくなり、ブラッシングにも時間とさらなる丁寧さが必要となり、歯科医院での定期的なチェックとクリーニングは必須不可欠となります。重度歯周炎は、もはや歯槽骨が3/2以上溶けて、歯はふらふらしており、手でも抜けそうな状態です。通常は抜歯判定になります。ですが、咬み合わせが安定していて隣の歯にも影響がない場合は、あえて延命処置をする場合もあります。患者さんの心理として、抜歯しないでほしいと希望されることも多々あります。他院から抜歯と言われてセカンドオピニオンを求めてくる患者さんも多数いらっしゃいます。きちんと診査診断をして、抜歯が適用である場合はそのようにお話しますが、無理に抜歯することはしません。患者さんが希望されるまでメンテナンスしながら待つ場合も多いです。例外として、その歯が原因で隣の歯まで炎症が波及し、歯槽骨を溶かし、隣の歯まで道連れにしそうな場合は抜歯をお勧めします。またインプラントを希望される患者さんには、これ以上歯槽骨を失うとインプラントができない、あるいは人工骨や人工膜を使って骨造成をしないとできないなど、オペの侵襲度、難易度が増す場合は抜歯をお勧めします。
2018/05/14
歯を抜かない方法②
前回の続きです。2、虫歯は、C4になってしまうと抜歯となります。C4とは歯冠が無くなり歯の根だけが残っている状態です。C4の一歩手前C3の段階までに治療ができればよいわけです。根がしっかり残っていれば根の治療をして歯根をポスト補強してクラウンを被せることができます。C3の状況では初期においては歯髄炎の激痛がありますので歯科医院へ行かなくてはと気持ちが向くのですが、忙しくてなかなか行けない事態が続くとそのうち歯の神経は自然に壊死してしまい、一旦激痛から解放されます。痛みが治まったことにより歯科医院への足は遠のきそのまま放置されてしまうことが多くあります。神経が壊死してしまっているので異常事態を警鐘することはできなくなり、徐々に虫歯は深く進行し、ある日歯冠が割れたり折れたりして歯冠は無くなってしまいます。1歯程度あれば他の歯で咬めますのでまだそんなに困らない状況ですが、前歯など審美エリアでは仕事や交友関係に支障をきたしてしまいます。一方、神経は壊死して歯の知覚はなくなっていても、細菌が歯の根の先端から周囲の歯槽骨に波及すると、骨を溶かし空洞が大きくなり細菌のたまり場が確保されどんどん数や種類が増えていきます。そして仕事が忙しかったり栄養不足睡眠不足など免疫力が低下した時など、ある日突然急性化して腫れたり激痛が発生します。この時点で歯科医院にやむを得ず来院されることが多く、患者さんは抜歯しないでほしい気持ちでいっぱいですので、診査と診断をきちんとして抜歯しないで済むかどうかの判定になります。抜歯基準のボーダーライン上にありますので、ある歯科医院では抜歯の判定、しかし納得がいかず他の歯科医院へセカンドオピニオンを求めます。その歯を何年持たせれば良しとするか、歯科医師が持つ治療のオプションにより、判定に違いは出ることは多々あります。大切なことはしっかり診査しなければ的確な診断は出ないということです。また歯を残すか残さないかでその後に起こるリスクも踏まえた、理想的な治療プラン、妥協的な治療プラン、最低限の治療プランなど、色々なプランが選択肢にあるということです。どれを選択するかは患者さん自身が決めていただくことになります。歯科医師の経験知識からそれぞれのメリットデメリットの観点で、抜歯せずダメもとで治療して次に問題が起きたらまた考えましょうと提案することはよくあります。また状況が悪化しないうちに抜歯して先を見越したブリッジ、インプラント、義歯などを提案することもあります。患者さんによって状況が違うわけですので10人10通りの治療法が存在します。
2018/05/02
歯を抜かない方法①
歯を抜くか抜かないかの判断は抜歯基準に基づいて決定します。代表的なものに、1、歯根破折、2虫歯、3、歯周病、4、歯の位置異常、5、歯冠歯根比劣化があります。つまりこれらのようにならなければ歯を抜かなくて済むということです。まず1、歯根破折は、文字通り歯の根が割れてしまうことです。垂直的に深く割れてしまった場合は抜歯しなければなりません。なぜなら亀裂から常に細菌が侵入感染し、炎症を起こし歯の周囲の骨を溶かしてしまうからです。炎症とは、細菌を退治するため血管や周囲組織から免疫細胞が集まり戦っている状態です。敵と味方の大群になりますので腫れます。血管が膨張しますので赤くなります。神経を圧迫しますので痛みます。歯根破折の場合はこのようなことがよくあり、レントゲンを見てもわからないことが多いため、クラウンや補強ポストを外してみてはじめて確定します。事前にCTを撮ると3次元的にわかりますので診断の精度が格段に上がります。垂直的に浅く亀裂が入っていたり、浅く水平的に亀裂が入っていた場合、リスクはありますが抜歯しない時もあります。特殊な材料で亀裂を修復することができるからです。何年先まで考えるかで治療の方法は変わります。1年以内なのか、5年か、10年以上か、患者さんの希望に合わせて、使う材料、テクニックを選択することができます。2、虫歯については次回へ。
2018/04/27
歯の神経はとても大事③
前回のさらに続きです。歯の神経が残せるかどうかの診断として、自発痛、誘発痛があるかどうかを確認します。歯の神経の状態は、正常、過敏、歯髄炎の3段階に分類されます。正常な状態は何も症状はないのですが、過度の冷たい熱い温度刺激が加わると警鐘として痛みを感じます。また歯ぎしり食いしばりや硬いもの咬んだりなど、異常な咬合力でも警鐘としてやはり痛みを感じます。しかし通常は一過性に出た痛みも自然に消えてしまいます。次に過敏な状態は、いわゆる知覚過敏のように冷たい温度刺激に対して痛みを感じます。その多くが歯周病が原因で歯肉が下がって根元が露出していたり、強い歯磨きで根元が削れていたりして、神経までの距離が近くなってしまっている場合によく起きます。歯冠はエナメル質象牙質で覆われいますので厚みがありますが、歯の根元歯根表面はエナメル質が無くとても薄くなっており、また象牙細管という微小な無数の穴が歯根表面から神経の部屋方向に走っており、容易に刺激が伝わります。しかし知覚過敏では神経を取ることはしません。知覚過敏用の薬剤を数回塗布して改善することも多いです。市販の歯磨剤シュミテクトもその一つです。市販の歯磨剤に含まれる薬剤は濃度が低いので長期的継続的に使用することが必要です。なかなか染みが改善しない場合はレジン樹脂コーティングをします。ここまですると多くは知覚過敏は改善します。最後に歯髄炎の状態は、細菌が神経の部屋に侵入し急性炎症を起こしている状態です。この時はやむを得ず神経を取ることになります。歯髄炎の症状は、冷たい熱い温度刺激に持続的な激痛を感じます。また咬んだり触れたりするだけで同様に持続的な激痛を感じます。しかしこの急性期に神経を取ろうとすると麻酔が効かず術中飛び跳ねるくらい苦しむことが多く、また処置後、人為的に刺激侵襲を加えたことで帰宅後さらに激痛が増悪する場合が多いです。ですので一旦お薬で炎症を鎮静させて数日置いてから処置することで術中術後の激痛から回避することができます。
2018/04/18
歯の神経はとても大事②
前回の続きですが、C1の場合はまず神経を取ることはありません。C2の場合は実際の穴は肉眼やレントゲンでチェックできます。しかし細菌が感染している部分は穴だけでなく隣接する歯質にあり、レントゲンではまだ写ってきません。つまりレントゲンで写っている状態以上に感染歯質を除去しなければならないことが多くあります。その指標の一つとしては歯質の硬さが目安になります。感染している歯質は脱灰され柔らかくなっています。また細菌は目に見えないですので染色液で染め出して視覚化することです。これらを実行していくと意外に神経の部屋に容易に達してしまうことがあります。以前はこの時点で神経を取る治療が一般的でしたが、最近は特殊な材料と技術を使うと神経を取らずに温存できるようになりました。歯の神経を守る歯科治療は日々世界中で進化しています。患者さんの大切な歯の神経を守れるように、できる限り最新の治療方法も選択肢の一つして準備してまいります。
2018/04/03
歯の神経はとても大事①
虫歯の進行度は、C1、C2、C3、C4の4段階に分類されます。C1は1、2mm程度エナメル質内で、軽い沁みや食べ物が詰まった時の軽い痛みを感じます。C2は3、4mm程度象牙質まで到達し、強い沁みや食べ物が詰まった時の強い痛みを感じます。C3は神経まで達した進行で、何もしなくとも強い痛み激痛が持続します。C4はもはや歯冠が無く根だけが残っている状態で、神経は既に壊死し痛みはなく急性化した時に痛みを出します。患者さんに来院していただきたいタイミングはこのC1、C2の段階です。この段階ではまだ神経を取らずに治療が可能です。もし神経を取ってしまった場合同時に血管組織も失いますので、栄養補給、免疫反応をなくし、抵抗力の無い脆く割れやすい歯になってしまいます。不幸にも神経を失ってしまった場合、歯冠が割れないように全周フルカバーのクラウンを入れて咬合力から守らなければなりません。それでも歯の根が割れてしまうリスクは残ります。根が割れてしまった場合はやむを得ず抜歯となります。また根の治療はとてもデリケートで、根が数本に枝割れしていたり曲っていたり、上手く洗浄消毒できないと細菌が残り、後に根の先端に膿が溜まって腫れたり痛みが出たりすることが良くあります。ですので最初に根の治療をする時の出来栄えがとても重要になります。
2018/04/02
平成30年度のスタート
4/2(月)より、新年度の平成30年度がスタートしました。今回より、ブログ型から患者さんに有用な情報発信型へ変えてみます。お役に立てれば幸いです。